ダウンロードカードとは?
近年、 ダウンロードカード(以下DLカード)はゲームや音楽、書籍などでは当たり前になりましたが、個人発行の同人写真集は 2019年もまだCDがメインです。
しかし、時代の変化でPCからCD-ROMドライブがなくなり、更にはスマホがメインの世代も到来しており、もはや同人であってもCDでの頒布は限界が来ています。
…という時代背景の中、同人界隈でも使いやすいDLカード作成のサービスが出てきましたので、実際にDLカードを作成・頒布した経験をもとに一通りの流れを解説していきます。
DLカード製作サービス「conca」
ダウンロードカードの製作サービスである「conca」を使っていきます。
concaのおすすめポイント
- 国内のサービスで支払いも日本円
- ファイルやシリアルコードの管理はすべてconca任せでOK
- サービスの選択肢が多く、ミニマムなら2000円程度から始められる
- カード作成まで代行してくれるプランもあり、見栄えの良いカードを簡単に作ることもできる。(100枚15,580円~)
- データのダウンロード状況の可視化や、メール通知のオプションもあり
- 配布形式の制限が少なく、様々なファイル形式を登録可能
- 最低でも512MBの容量がもらえるので、今までCDで作ってた人は十分な容量
- 購入した人は面倒な登録などは 特に不要で、QRコードからDLページに飛んでシリアルを入力するのみで写真集をダウンロードすることができる
ダウンロード販売との違い
BoothやDL.Getchu などはダウンロード販売であり、オンラインで購入までが完結するシステムです。
一方でDLカードは、DLカードという実態のあるモノを同人イベントの場で頒布することが目的です。
配布するデータは同じですので、DLカードで作ったpdfをDL販売にも利用することも可能です。
DLカード頒布 vs CD頒布
DLカード頒布とCD頒布の頒布を比較整理してみましょう
DLカード頒布 | CD頒布 | |
費用 (100枚作成時) | ・サービス利用料 2000円 (コードオンリープラン) – 100コード – 1ファイル – 512MB – 解析オプションなし – コメントオプションなし – お知らせメールオプションなし – QRコードコード簡単アクセスなし ・媒体用ポストカード 100枚 2300円 (スプリント ポストカード両面フルカラー) ・シリアル印刷用シール 700円 (エーワン ラベルシール) 計 約5000円 | ・CD-R 100枚 1800円 (三菱ケミカル製CD-R) ・スリムケース 100枚 2500円 (サンワサプライスリムケース) ・表紙 100枚 2200円 (スプリント A4 片面フルカラー) ・レーベル印刷用のインク100枚分 500円くらい? 計 約7000円 |
作業量 | ポストカード作成 写真のpdf化 シリアルコードの印字 シリアルコードの貼付け concaへのアップロード | 表紙作成 レーベル作成 中身の作成(人によってはhtml組んだり) CDを焼く レーベル印刷 ケースへの表紙詰め CD詰め 箱詰め たまにCD書き込みはたまにミスるし焼き忘れたりするしケースに入れ忘れもする レーベル印刷は基本1枚ずつ手差しで時間もかかる |
利用環境 | PC、スマホ、タブレット ただし、ネット環境必須 通信量発生 | CD-ROMドライブの付いたPC (スマホ閲覧は一旦PCにとりこんでから転送) |
閲覧環境 | スマホはiOS、Androidともに標準アプリあり PCはAcrobat ReaderなどのPDFビューアー もしくはpdfから画像抽出 | PCで標準の画像ビューアー ブラウザで見てくれることはほぼない |
利用期限 | 最長3年 (コンカ仕様) | なし (ただしある日突然読めなくなることも無くはない) |
中身の閲覧 | 買った直後に見ることが可能 シリアルの入力がちょと面倒 | お家に帰ってパソコン開いてCDセットしてから |
搬入 | 楽々 ポストカード100枚でもコミック1冊程度 | 超大変 手で持ち込みは200枚が限度 カート必須 もしくは事前搬入 |
その他必要な機材 | とくになし レーザープリンタがあれば、ポストカードに直接シリアルコードを印字できて便利 | CD-Rドライブ or デュプリケータ (使いすぎると死ぬ) レーベル印刷可能なプリンタ (使いすぎると死ぬ) もりもり消費するインク (互換インクでもそれなりの出費) |
整理するまでもなく、費用はもちろん制作労力の面でもDLカードが楽です。
もう徹夜でCDを焼いたり、レーベルを諦めて真っ白なままだったり、会場でギリギリまでケースに詰めたりという悪夢から開放されます。イェア!